東芝の3.5インチHDD参入の知らせに故・元麻布春男氏を偲ぶ

Seagete・WesternDigital・東芝というHDD3大メーカーのうち、唯一3.5インチHDDに手を出していなかった東芝が参入するようです。

東芝、Western Digitalの3.5インチHDD製造設備を取得 ~WDへタイの製造拠点を売却(PC Watch)

このニュースを目にした時は「なぜ今更東芝が?」と訝しりましたが、以前読んだ元麻布春男氏の記事を思い出して何となく合点がいきました。

曰く、

 大手PCベンダーの多くは、供給を受ける電子部品の多くを複数のソースから調達する。それは、複数のソースを競わせることで、価格交渉を有利に進める狙いと、複数のソースから供給を受けることで、万が一不具合が発生した場合に、全部が影響を受けることを避けるためだ。

とのことで、メーカーサイドとしても2社よりは3社から相見積もりを取るというのはそれなりにメリットのある事ですし、タイの洪水に端を発したHDDの高騰から分かるようにリスクヘッジ先として東芝は存在感を十分に得られることと思われます。

そして東芝のしたたかさに感心したのはWestern Digitalからニアライン向けの生産設備も譲受するという点で、高値安定が期待出来るサーバ市場にも参入すればコスト第一のコンシューマー向けHDDが買いたたかれてもペイできるという判断が働いたのではないかと予想しています。

自作パーツとして東芝製3.5インチHDDが購入できるかどうかは現時点では謎ですが、今後の展開に期待したいですね。

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