2018年12月に出た時の初値が12万円台ということは、概ね1年半で値段が1/3になってしまったIntel Core i9-9900Xですが、気を失っている間にポチる前に今どきのスペックとして考えた場合に本当に買うべきか今一度冷静に判断したいと思います。
価格面
税抜4万円前後となると、対抗は
- Core i7-10700(8C/16T/2.9-4.8GHz)
- Core i7-9700K(8C/8T/3.6-4.9GHz)
- Ryzen 7 3800X(8C/16T/3.9-4.5GHz)
あたりかと思いますが、すでにLGA1200が登場している今となっては、LGA1151のCore i7-9700Kはアップグレード目的以外で買うのは微妙なので、選ぶならCore i7-10700かRyzen 7 3800Xが現実的でしょうか?
性能面
Core i9-9900Xは10C/20T/3.5-4.5GHzと、コア数・スレッド数ともに同価格帯の競合を上回りますが、CINEBENCH R20のスコアを探してみたところ、
- シングル:3800X>9700K>9900X
- マルチスレッド:3800X>9900X>9700K
と、残念ながらウリであるはずのマルチスレッド性能でRyzen 7 3800Xの後塵を拝す状況のようです。
ただ、我が家で一番パワーを必要としている動画のエンコードについては、TMPGEnc Video Mastering Works 7だと並列実行数を増やすにつれコア数が効いてくるので、エンコード目的なら9900Xも悪くないと思います。
まぁワンランク上げてRyzen 9 3900Xを使えばさらに悪くないでしょうが(苦笑。
環境面
マザーボードも含めたトータル環境で考えると、PCIe4.0に対応しているAMDのSocket AM4と、将来普及するであろう2.5G LANへの対応が進んでいるIntel LGA1200は甲乙つけ難しで、LGA2066は世代的にかなり苦しい印象です。
もっとも9900XはPCIeのレーン数に余裕があり、あとから拡張する余地が十分ある点を考慮すると致命的ではない感じです。
どちらかというとマザーボードの選択肢の幅が少ない(低価格帯の選択肢が無い)ため、AM4やLGA1200だとミドルハイに相当するモデルがLGA2066の最低ラインになっていて、導入のハードルが高いのはデメリットですかね?
ロマン面
いやもうこれはLGA2066一択でしょう(笑。
っていうか、Ryzenがこれだけ猛威を振るっている中であえてLGA2066を選ぶ理由ってこれしかないような?
総評
という訳でロマンを求めるならCore i9-9900X、実利を取るならRyzen 7 3800Xで決まり、という結論を以って、納得の上で9900Xをお買い上げするに至りました。
ちなみにTSUKUMO eX.は売り切れ、パソコン本店の方はまだ在庫ありという状況のようで、急ぎでほしい方はパソコン本店へGO、だと思いますが、ツクモのネットショップでも同額で買えるので、急ぎでないなら通販がおススメです。
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Core i9-9900X (LGA-2066)